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RealTrainMod(RTM)は、一般のゲームや映像作品の制作にも使用されているMQO形式(.mqo
)やMQOZ形式(.mqoz
)OBJ形式(.obj
)のデータを読み込むことができるため、非常に精密な車両やアイテムのアドオンを制作することができます。また、前述の二種類の3Dモデルファイル形式以外にも、MC Terrain Editor (MCTE)で生成できるMinecraftのブロックデータを含むNGTO形式(.ngto
)やそれを圧縮したNGTZ形式(.ngtz
)のファイルも使用することが可能です。
RTM Wikiでは、もっとも一般的なMQO形式の3Dモデルファイルを使用したアドオンの制作方法を解説します。
アドオン制作をする上で、もっとも重要なのは根気です。いかに鉄道やRealTrainModが好きであっても、根気がなければアドオン制作を成し遂げることはできません。
他の必要なものをすべて持っていたとしても、この根気がないためにアドオン制作を断念してしまう方が非常に多いです。根気は必ず必要となりますので、これをしっかりと用意してからアドオン制作を始めることをおすすめします。
アドオン制作にほぼ必須と言えるのが、3DCG制作ソフトです。RTMでは、テトラフェイス社よりリリースされている3DCGモデラーであるMetasequoiaシリーズがよく使用されていますが、MQOやOBJ形式のデータに変換できればどのようなソフトでも問題ありません。BlenderやMaya、3dsMax、Houdiniなど、一般のゲームや映像作品の制作現場で使用されている統合型3DCGソフトウェアも使用できます。
3DCG制作ソフトで制作した3Dモデルにマッピングするテクスチャを用意するため、ペイントソフトも多くの場合必要となります。Windows標準のペイントも使用できますが、アルファチャンネルやレイヤーなどの機能がないため、それらの機能を持つペイントソフトを使用することが望ましいです。RealTrainModでは、無料で利用できるGIMPやpaint.netがよく使用されていますが、PNG形式(.png
)の画像データが作成できれば、Adobe PhotoshopやCLIP STUDIO PAINT、ibisPaintなどのペイントソフトも使用できます。
アドオンのさまざまな設定項目を定義するJSONファイルや高度な設定を行うスクリプトファイル(.js
)の作成にテキストエディタが必要です。Windows標準のメモ帳も使用できますが、文字コードの詳細な設定やシンタックスエラーの防止のため、Visual Studio CodeやAtom、NotePad++など、JSONとJavaScriptに対応したシンタックスハイライトや入力補完機能のあるテキストエディタを推奨します。
制作するアドオンがどのようなものであれ、現実に存在する車両や物品を大いに参考にすることとなります。そのため、写真や図面などの資料が必要不可欠です。より良いアドオンを制作するためには、多種多様な資料を調達し、アドオン制作に活かすことが大切です。
アドオンの制作手順は制作者によってさまざまですが、大まかには次の通りです。
資料収集のためには、写真を撮影したり、インターネットで画像検索を行うことになります。また、鉄道関連の雑誌や書籍などにも資料が掲載されていることがありますので、書店や図書館を訪れて、できるだけ多くの有用な資料を集めるようにしましょう。
3DCG制作ソフトを使用し、制作する車両や物品の形状を作る工程がモデリングです。モデリングについては既に多くの情報があるため詳細な説明は割愛しますが、RealTrainModで使用できる3Dモデルにはいくつかの制約があります。
Metasequoiaの場合、輪軸の踏面(線路の上面)はy=-100になります。これより下にオブジェクトを配置することも可能ですが、線路の下に配置されることになります。
凹四角形を使用してもアドオンをロードすることは可能ですが、スムージングに不具合が生じ、予期せぬ結果となる可能性が高いため、凹四角形は使用しないことを推奨します。
現在のバージョンのRealTrainModであれば、多角形をロードすることが可能となっていますが、使用しない方が望ましいです。RealTrainModでは、四角形以上の面は、あらかじめ複数個の三角形面に分割されて描画されますが、これは単純に面を分割するだけであるため、元の面と同じ形状になるかどうかは考慮されません。このため、多角形を使用した場合、本来の形状とは異なる形状で描画される可能性があるため、使用しないことを推奨します。
RTMでは、法線情報は無視され新たに法線を計算し描画されます。そのため、法線の編集を行っても反映されないばかりか、意図しない描画結果をもたらす可能性があるため、法線の編集はしないことを推奨します。
RealTrainModでは、オブジェクトの面同士が接続しているのか、独立しているのかの情報は無視され、すべて接続しているものとして描画されます。そのため、スムージングを途切れさせ、オブジェクトの角を出すために面同士を分割しても、スムージングは途切れず意図しない描画結果となる可能性があります。スムージングを途切れさせたい場合には、それぞれの面を別のオブジェクトにする必要があります。
モデリングで制作した3Dモデルの面に割り当てる画像を制作する工程がテクスチャ制作です。モデリングやマッピングと一部並行して行うこともありますが、モデリングしたオブジェクトに対しテクスチャを制作するという順序が一般的です。Minecraftにはシェーディングやライティングは存在しないため、テクスチャを作成する際にはそのことを考慮し、影や凹凸などを想像して描く技術が求められます。もしそれらを考慮せず単色のみのテクスチャを制作した場合、せっかく作成した3Dモデルの形状が認識しづらくなり、モデリングの手間と時間を無駄にしてしまうことになりますので、できるだけ写実的なテクスチャを制作することを推奨します。
また、ノーマルマップや透過マップ、スペキュラマップも存在しないため、すべてをテクスチャマップのみに盛り込む必要があります。
3Dモデルのどの面に対し、テクスチャのどの部分を割り当てるかを指定する工程がマッピングです。特筆すべき点はありませんが、テクスチャは繰り返されているため、0から1以外の範囲のUV座標を指定することが可能です。
RTMのアドオンの根幹となるのがJSONファイルです。RTMは、まず最初にJSONファイルを解析し、それを元に3Dモデルやテクスチャを取得し、さまざまな機能を実装します。JSONでの定義に誤りがあるとアドオンが正常に機能しなかったり、ゲームのクラッシュの原因となることがあります。
ここまでの工程で、さまざまなエラーや予期しない結果が発生しているはずです。それらの問題に正しく対処することが必要です。
おめでとうございます!長年の努力がついに実を結び、アドオンが完成しました。あなたは夢にまで見た車両や物品を目の当たりにし、他の何物にも代えがたい高揚感を得ていることでしょう。もしこの幸福を他の方と共有したい場合には、アドオンを配布することもできます。ただし、他人というのは非常に多様で、あなたの唯一無二の作品に対してどのような反応を示すか分かりません。そのため、配布するアドオンには、法的拘束力を持つ利用規約の設定を含むreadme.txt
ファイルを同梱することを推奨します。readme.txt
ファイルを作成する際には、以下のような項目を設けるとよいでしょう。
これらの項目を適切に設定することで、あなたの作品を守ることができます。もしこれらの項目を設定しなかった場合、RTMのライセンスに基づき、RTM本体のライセンスが適用されるため、あなたの望まない結果となる可能性があります。必ず設定するようにしましょう。